フッ素塗布という処置には、塗布方法や使用するフッ化物の濃度、保護者のフッ素塗布に対する誤解など、様々な問題あります。なぜフッ素が虫歯予防になるのかを知らずに「フッ素塗ってください」とおっしゃる保護者の方も多く、おかしな“フッ素神話“が一人歩きしているようです。

フッ素塗布で一番重要なことは、歯の表面に付いている汚れはしっかり除去するということです。 プラーク(歯垢)は当然ですが、厳密に言えば歯の表面に唾液がついていてもいけません。(歯に唾液がつくと、表面にペリクルという膜ができます。この膜はフッ素が歯に浸透するのを阻害してしまうのです。)
つまり、フッ素塗布は、歯をしっかり乾燥させた状態で、塗布し続けなければなりません。

歯のクリーニング

そして塗布時間は全部の歯の場合3~5分間塗り続ける必要があります。

このように医学的に効果のあるフッ素塗布には手間も時間もかかります。

日本中いたるところでフッ素塗布が行われているようですが、どのくらいのところで医学的に効果のある処置が行われているかは疑問です。

豊田市では、1歳6ヶ月や3歳健診の際にフッ素塗布を行っていますが、歯の汚れもとっていない状態の唾液だらけの歯に、ササッと適当に塗っているだけです。

フッ素塗布の方法

実際に多くの歯科医院で行われているフッ素塗布も同じレベルなようで、他院でフッ素塗布をしてもらったとおっしゃる保護者に「どのくらい時間がかかりましたか」とお聞きすると、ほとんどの方が数十秒と答えられます。そのような塗り方は効果はまったく期待できない“おまじない“程度のものです。

”フッ素無料!”とさかんにアピールしている歯科医院がありますが、一体どんなフッ化物をどのように塗っているのでしょうか?

また保護者の方から「フッ素はいくらですか?」ということをきかれます。
当院では、医療機関として効果のない処置は行いたくないので、低年齢で上記のような“おまじない“のような塗り方しかできない場合はフッ素塗布は行いません。(虫歯予防のためでなく、単にトレーニングとして塗る場合もあります。この場合は無料。)それ以外で医学的に効果のある塗布方法が可能な場合は¥500~2000です。

お子さんの虫歯になりやすさよって、推奨されるフッ素の利用方法は異なります。当院では、適正濃度のフッ素を毎日家庭で使用するのが一番効果的であることをご説明しております。歯科医院でのフッ素塗は必ずしも全てのお子さんに必要ではありません。おかしな”フッ素神話”に踊らされないようにしましょう。

フッ素の濃度を考慮し、正しい方法で使用するのが、虫歯予防には大切なのです。