初診時 年齢8歳7ヶ月

主訴 上の前歯 出っ歯

診断 上下顎叢生

年齢8歳7ヶ月

普段、口元を見たときに見える歯は、上の写真で言えば真ん中の、正面から見たものだけではないでしょうか?この写真では左右に唇を引いて写真を撮っていますので、本来は、もっと見える範囲は少ないはずです。そうすると、確かに上の前歯二本が前に飛び出しているように見えてもおかしくありません。

実際は、上顎の成長が足りず、2番目の歯が生える隙間が無かったために、2番目の歯が内側に生えてきてしまったことで、見かけ上1番目の2本が前に出ているように見えているのです。

このような時は、とにかく「何かおかしいな」と思った時に、できるだけ早く相談に来ていただくことが大切です。この子も、処置開始がもしあと2年遅かったら大変なことになっていたかもしれません。

 

2011年4月 上下側方拡大開始 2011年4月 上下側方拡大開始
2011年4月 上下側方拡大開始
2011年7月 拡大3か月後 2011年7月 拡大3か月後
2011年7月 拡大3か月後

本人とお母さんの努力は、写真でもわかりますね。

上顎の拡大装置は3か月で6ミリ拡大し終わりました。まだ、拡大量が足りないので2個目の拡大装置に入ります。上顎と下顎で拡大のスピードが違うのは骨の性質上仕方のないことです。本人の頑張り次第で、治るスピードが変わってくることがよくわかります。

上の前歯 出っ歯

床矯正治療後

ここで治療開始前と3か月後の写真を比較してみましょう。

上が治療開始前 下が3か月後の写真です。

上顎は、明らかに側方拡大が進んでいます。それは、正面の写真を見ると治療前には見えなていなかった2番目の歯が見えるようになっている点からもわかります。

さらに、下顎を見てください。とても重要な変化があることに気付かれたでしょうか?

治療開始前は、舌が歯の上に乗っかっています。歯列の中に舌が収まりきっていないのです。それが、3か月後には明らかに歯列の中に納まり始めています。治療前のような状態では、舌の動きを制限してしまいます。

今は、歯列が呼吸にも関係していることがわかってきています。

上顎の発達不全と、舌の動きが制限された状態は、睡眠時無呼吸症候群につながるとも言われています。

単に歯並びの問題ではなく、子供のころの歯列不正は、発達障害とも取れるのではないでしょうか?それに早く気づいてあげれれば、それほど時間をかけなくても正常な発達に追いつくことができるのです。

もちろん、治すのは本人の努力が一番必要ですが、まずは異常に気付いてあげることが大切なのではないでしょうか?